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[コメント] フィッシャー・キング(1991/米)

ところどころギリアム節を発揮しつつも、中身は月と針金の椅子とダンスと花火を添えた、至って良心的なファンタジー。
くたー

自分が傷つけた人のために何かをしようとしても、実はそれはどこまでも許されたい自分のためであったりする。でもその偽善を知った上で、なお何かをせずにはいられないと願うことで、相手にとって本当に必要なものが見えてきたり、そしていつしか傷つけられた相手の心を(少しずつでも)癒していくものかもしれない。そんな一つのささやかな希望を込めた、愛すべきお伽話だと。

病状がやや話の展開に都合をあわせているという気がしないでもないけど、ガープにしろロビン・ウィリアムスはやっぱりこういう役が一番好き。笑顔も裏に計り知れない哀しみをたたえて初めて深みを増す、というのか。無邪気にはしゃぎながらも、時折哀しげに見える目がたまらなく良い。相変わらず性欲の固まりっぷりも発揮してたけど。

(評価:★4)

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