[コメント] アバウト・シュミット(2002/米)
寝ても一人。覚めても一人。泣いても一人。怒っても一人。小便をしても一人。愚痴を言っても一人。咳をしても一人。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
一人に耐えられないシュミットは里親になる。最初でこそ少年からの便りを期待していたであろうシュミットも、それもあてにできないと悟り、愚痴を書き送るようになる。相手が子供だろうと関係ない。読もうと読まなかろうと関係ない。ただ自分の気持ちを発散したいんだ! と、いつの間にかやさしい里親のはずのシュミットが、恥ずべき乱暴者となっていく。
ラスト、里親をしてきた子供が、文字も満足に読めない少年だったとシスターから知らされる。少年の絵とシスターのやさしい言葉。
シュミットは一人じゃなかった。
---
本作は、シュミットの気持ちを手紙で効果的に表現していたと思う。手紙では、普段抑えている気持ちを躍動して表現できる。シュミットのような地味なキャラで、怒りや悲しみを演技で表現すれば過剰となるところだが、うまい演出だと思った。
そして、手紙によって救われるラストに感動しました。あのシスターの声、誰だろう? 半年たった今も耳から離れません。こんな私も少し救われていたのかもしれません。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。