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[コメント] Wの悲劇(1984/日)

薬師丸ひろ子の脱アイドル宣言。角川映画の聖処女として守られてきた彼女の冒頭いきなり処女喪失に驚愕!しかも、その重要な相手がコイツかよ!本格派へのステップを始めたばかりの薬師丸にとって、相手の三田佳子はデカすぎた。
AONI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







大熱演の薬師丸ひろ子の前に立ちはだかる三田佳子。「私が若かったら、あそこで涙を流せたのに・・・」己が身代わり記者会見を仕組んだにも関わらず、それを観て嫉妬する女優魂の権化。「浮かんだり沈んだり。私は絶対に沈まない!」「女優!女優!女優!勝つか負けるかよ!」名台詞のオンパレード。

映画の中の現実世界と、舞台がシンクロしていく展開が素晴らしいのは言うまでもない。加えて、その悲劇を通して一人前の女優(女性)として自立していくヒロインと、演じる薬師丸ひろ子本人をシンクロさせている作り方にも感心した。あの記者会見シーンでの“女優”薬師丸の“演技”を初めて「上手い!」と感じた。

映画の終わり方も素晴らしい。世良公則を頼って生きるのではなく、一人で自立することを選ぶ薬師丸。見送る世良に拍手され、薬師丸が行うカーテンコール式のお辞儀でストップモーション。ええわーーーーっ!!、これぞ角川映画。

最後に一言。出てきたと思ったらベットに寝そべる死体役の仲谷昇には吹き出したぞ!

(評価:★4)

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