★5 | 本作も山道でロングショット、歩く人々を後退移動で撮ったカットから始まる。山間の宿屋とその周辺を舞台にしている、という点で『按摩と女』の姉妹編のような作品だ。按摩も登場し、こゝでも、目明き同等か、目明き以上に物事に対応できる、ということを描いたシーンが挿入される。 [review] (ゑぎ) | [投票(2)] |
★4 | 暇人のダラダラは時局に鑑みれば挑発的であるが、出来としては『按摩と女』から随分な後退。河原でのラジオ体操や寺の石段のショットなど秀逸だが、如何せん淡泊。冒頭の脱落している田中絹代の科白が重要だったのかも知れない。 (寒山拾得) | [投票] |
★3 | 宿の二階の客達は、そこに居続けることで、ひと夏の擬似的な落語長屋を形成する。訪れては去っていく一階の団体客の喧騒は、さながら長屋を取り巻く世間だ。世間から簪に導かれた女は長屋で安息を得、行く宛なく夏を終える。物語の骨組みと画面構造の見事な一致。 (ぽんしゅう) | [投票] |
★4 | なんてシンプルで素敵な映画。情緒的イリュージョンをふんだんに散りばめた味のある演出(なんのこっちゃ)。とにかくわかりやすく軽いのに、とてつもなく強いメッセージがこめられているような、プレゼント的作品。 (あちこ) | [投票] |
★4 | なんなんだろう。今よりもずっと物がないはずなのに、この豊かさ。 (地球発) | [投票] |
★3 | この空間演出は、この時代の日本が舞台だからこそ成立するもの。 [review] (煽尼采) | [投票] |
★5 | 過去の遺物になってしまった女性像だが、主人公の女性の気持ちが画面一杯に伝わってくる。傑作だ。 [review] (KEI) | [投票(1)] |
★5 | 川を渡るシーンのスリル。女が男を背負う演出の奇抜さ。移動撮影の巧みさ。手紙や日記の使い方のうまさ。登場人物の去り方の鮮やかさ。どこを切り取っても監督の個性が横溢する。繊細さと大胆さが軽やかに同居している画面に誰しも目が釘付けになるだろう。 (ジェリー) | [投票(2)] |
★5 | 『風の中の子供』を大傑作と言ってしまった今、この『簪』は何と称すればよいのか私には分からない。もうそれくらい素晴らしい!なんなんだこの清水宏という人は。とにかく出来るだけ沢山の人に観てもらいたい映画No.1です。 [review] (づん) | [投票(3)] |
★4 | 笠智衆の情緒的イリュージョンが持つ破裂強度に驚いてはいけない。 [review] (田原木) | [投票(2)] |
★4 | 田中絹代と笠智衆のツーショットが見られて幸せ。清水監督は初見だが、笑いのセンスかなり有りとみた。間がいいのだ。 (AKINDO) | [投票] |
★4 | 按摩、団体客、歩く稽古。この3題で見せる。独特のユーモアが素晴らしい。そして、笠智衆が若いぞ! (丹下左膳) | [投票] |