コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ペーパー・ムーン(1973/米)

人が人を信じるというその気持ちの裏をかくことで生きてきたペテン師が、
tredair

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







最後は自らをだまし、ニセの関係性をホンモノとしてしまう。認めてしまう。

でもこれは、もう嘘だのペテンだのといったことではなくて、(彼らにとっては)まごうことなきホンモノで。つまり、最初で最後の自分に向けた(幸福な、信じることでこそ救われる)魔法じかけの嘘で。本当はきっと違うのだけど、嘘からでた真、と言ってしまってもよいのかもしれない。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

♪Say it's only a paper moon sailing over a cardboard sea

 But it wouldn't be make believe if you believed in me

ボール紙の海に浮かんでるただの紙の月だって

君が僕を信じてくれるのならホンモノになるんだよ

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

なんておちゃめな選曲なんでしょ。彼らの職業やオチを考えれば考えるほど、これをタイトルに冠したセンスにしびれます。ノスタルジックなムードも満点だしね。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (10 人)ペンクロフ[*] 週一本 ぽんしゅう[*] デナ ナム太郎 ルッコラ Alcoholic トシ[*] KADAGIO[*] mal

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。