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[コメント] ミツバチのささやき(1972/スペイン)

心とは「有」から始まるものではない、常に「無」から始まるものなのだ。そして、有から無を見た時、無から有を見た時、確実にそれが見えるとは限らないのだ。
あき♪

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







アナの瞳に何が映っているのか?、それを全編を通して描いた作品。

アナの感じる、私達がかつて知っていた、虚ろな世界。 それは「死」であり、「精霊」、であり、「自分と言う存在」なのである。

誰が何をどういう基準で判断、確認するか?、その基準を私達は持っているが、アナにはその基準と言うものがまだ存在しない。まだ、「無」の存在だからだ。

だから自分の瞳に映るモノ全てを感じようとするのだ、 聴こうとしなければ、「みつばちのささやき」の様に小さい、何かを。

そして、その何かを確認できた時、無から有に変わる様に、アナは心から「自分の存在」を言うのだ「私はアナよ」と。

(評価:★4)

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