[コメント] エクソシスト(1973/米)
これはリーガンの記録ではなく、カラス神父の記録
この手の話を観る度に思うのは、悪魔はいつも凄くリアルで日常と隣り合わせにいるのに対し、神さまが直接出てきて力を振るうことはほとんどないし、その存在はえらく遠くえがかれているということ。エクソシストたちはいつもとても非力で、アイテムはたくさんあるけれどどれも目覚ましい効果は無く、いつも迷い、悩んでいる。
この映画は宗教映画という印象が強いけど、本当に描いているものは「神vs悪魔」でも「神に就くものvs悪魔」でもなく、「人間vs悪魔」なんだと思う。結局エクソシストたちが試されるのは、「信仰の力」ではなく、「意志の力」。二人の神父は神様を武器にしながらも、自分の身一つで悪魔にぶつかって行く。
それに、ほかの映画に出てくる悪魔は、往々にして世界に降臨することを目論んでいたりするんだけど、この映画ではきっといろんな堕落への道や誘惑が「悪魔」に置き換えられているだけなんだね。私もケーキやポテトチップスの誘惑と、意志の力を総動員して戦おう。
それにしても灰色のトレーナーで走るカラス神父はとっても『ロッキー』。
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