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[コメント] エクソシスト(1973/米)

お首がクルリと輪を描いた。ホーイのホイ〜。
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 今回も、悪魔の実在というフィクションを、驚きをもって受け入れたということはない。だが、イエズス会には悪魔払いの申請手続きみたいなものがあって、この現代社会(前世紀だが)においてもそれがときどき発動されているというフィクションについては、なかなか驚かされた。

 本作の物語は、精神科医でもあるカラス神父(ジェイソン・ミラー)の合理的・科学的な批判眼が、悪魔憑きや悪魔払いという事象を受け容れていく過程と重なる。

・リーガン(リンダ・ブレア)は、カラスの母親のことなど知るはずもない。名前を聞いても答えられなかった。彼女の母親自身は否定していたが、会話の端々から聞き知った可能性はある。

・リーガンは、ラテン語などではないが、変な言葉を喋った。録音を調べてもらったら英語の逆さ語だった。12歳の少女に独りでこんなことができるとも考えにくいし、教会本部へ悪魔払いを申請する証拠ぐらいにはなりそうだ。

・本部から派遣されてきたメリン神父は、どうみても尊敬に値する真面目な人柄だが、真剣に悪魔払いに取り組んでいる。

・映画の中で、現実に起きていることとされる映像が、実はカラスが心で見ている映像かもしれない、と受け止められる描写があった(と思う)。

こうしてカラスは、リーガンの肉体に悪魔が宿っていると信じた。それを自身に乗り移らせ、自ら命を絶つことが、悪魔退治になると信じた。そういう物語として、緻密に構成されてみえた。

 結果、わたしは、この『エクソシスト』という作品を、ホラー映画の傑作として受け容れた。

85/100(18/08/13三見?★2つアップ)

以前のコメント:首グルグルまでが長くて。(←あんま進歩ない)

(評価:★4)

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