[コメント] 花筐 HANAGATAMI(2017/日)
恐らく檀 一雄の原作は戦争前夜に千々乱れる青年群像を描いたものなのだろうが(未読)、この作品では青年の後ろ暗さを通り越して、分裂症の狂気に接近している。いつも乍らの大林印は、いつも以上に画面を<意地の張り合い>の如く曳き廻す。
公開時は反戦映画と各種メディアは報じたが、死に取り憑かれてゆく青年たちの狂気が、戦争をも呑み込んでしまった様に見えた。彼らが呑み込んだのは予感としての戦争で(戦争前夜)、勿論それも戦争ではあるのだが、果たしてこれは反戦映画なのだろうか?
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