[コメント] 三度目の殺人(2017/日)
これはまた現在の日本映画では、技術も俳優も映像も演出も1級品を醸成した見事な作品です。もうずっと画面にくぎ付けでした。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
あの弁護人と被告人が一枚の鏡を通して一人の人間に融合する。真実を求めない弁護人がとうとう真実を求め始める過程。人間の融点を見る。この何度も横側から見せられる映像はぐいぐい寄り、また左に二人が移動したり、まさに映像を魔術のように操ってますなあ。あの鏡の仕切りは溶けていたのではないでしょうか、、。すごい。
でもいつも思うが、裁判って真実を求めるところではないんですね。それって、やはりおかしい、と思う。甘い、馬鹿だと言われても、やはりおかしいと思う。犯罪を犯したのがだれか、なぜ犯したか、を知ろうとしない裁判って、じゃあ、なんのためにやってんだろう。そうだとしたら一番救われないのは被害者ではないだろうか、、。
是枝の演出一つで、これほど各俳優が彩り強く動き始めているのを見る。まさに日本映画の粋です。この面白い原作は誰なんだと思っていたら、是枝の脚本なんだって。彼はミステリー作家としても才能がありますね。東野圭吾もアッと驚いたはずですよ。うーん、すごい。
何かもう、とてつもないものを見た感じで、今は何も書けない。「3度目の殺人」か、なかなかいい題名です。とにかくスゴイものを観させられました。映画って、やはり面白い。最近ちょっと映画について考えていた時もあったけど、こういう映画を見ると、ホント元気が出てきます。この映画にありがとうと言いたい。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (4 人) | [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。