[コメント] 早春(1970/英=独)
傑作。映画館の光と闇(なんだ、あのポルノ映画は!)。娼婦の応対。プールに水が貯められていく間に声も反響する。どこか非現実的な感覚がどんどん増幅されていき、物凄いラストショットに結実する。主人公が劇中で夢想した状況の現実化であるのにも関わらず、全てが破綻した瞬間でもあるという二律背反性。言葉では表せない引き裂かれた感覚を持つショット。これぞ映画だと思う。
待つ間にホットドッグを買うところでホットドッグ屋のアップを1ショット挟み込む感覚が素晴らしいと思う。確かにこの東洋人はアップを撮りたくなる顔をしている。その直前の横移動ショットもサイケ音楽(CANだ!)との組み合わせがかっちょいい。
スコリモフスキ、観た中ではこれがベスト。
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