[コメント] トゥモロー・ワールド(2006/米)
「赤ん坊」っていう存在の扱いがリアル。身近に触れる機会がない人には、すごく得体の知れない遠い存在で、畏怖の対象でもある。そして、一度育てたことのある人ならば、どんなにそれが過去の出来事でも、絶対に思い出せるはず。抱き方も、ゲップのさせ方も。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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お産のシーンは、何かどうもとってつけたようで、描き方が「女房のお産で右往左往した経験のある男性」目線だなあと感じたが、「赤ん坊」と「産婦」の扱いが見事だった。
(恐らく父親だった経験のない)兵士たちが、産婦と赤ん坊に畏怖を抱き、神々しいものでも見るかのように道をあける。
一方、(恐らくかつて自らも赤ん坊を育てたことのある)老いた女たちが、産婦と赤ん坊に差し伸べる、温かいけれど現実的な手、愛情、仲間意識が生む連帯感。
その対比が、鮮やかだし、とてもリアル。
戦闘のリアルさとか長回しより、そっちに目が行っちゃうのは、「あ〜、新生児抱きてえな〜」てな独り言が出るような筋金入りのおっ母ァになっちゃった証拠なんだろうなあ。
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