★5 | 強い「母親」であるために必要なことが描かれる。ひとは自分のエゴと欲求をはっきりと認め肯定しながら、義務との折り合いをつけるためにそれを己の行為で消化する。そして可能な者が母だ。海岸で男根の縫いぐるみを燃やす「儀式」は、自分にはひどく崇高な祈りのように映った。 [review] (水那岐) | [投票(2)] |
★5 | リンコさん登場シーンは『グロリア』でのジーナ・ローランズ登場と同じくらい衝撃的だった。つまり、一気に惹かれた。たたずまいが素晴らしい。その初対面の姿形で既に内面も体現していたのは見事だ。何故思い出したのかは自分でもわからない。 [review] (なつめ) | [投票(1)] |
★4 | 女に生まれた者たちは女で“ある”ことでジェンダーの煩わしさにさらされ、女の姿を得られなかった者は過剰に女“らしく”ふるまうことで社会的な違和にさらされる。この“らしく−ある”ことの人間的生理と社会的意味との精神衛生上のバランスに正解はあるのだろうか。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(4)] |
★4 | 結局の育てより産みの親展開が形骸的とは思えぬのはそこに至るまでに充分なドラマ上の軋轢が展開されたし示唆に富んだ細部が豊穣だから。ジェンダー絡みの主題の背後に横たわる輪廻のような母・娘・孫の女3代の性が複層的。掉尾柿原りんかの驚愕的発見。 (けにろん) | [投票(3)] |
★4 | 荻上の異次元感覚が好きだったが、今回はリアリティあふれるマイノリティがテーマだ。が、問題作というのではない。優しく、丁寧に撮られた為、暖かい作品に仕上がっている。さて、 [review] (KEI) | [投票(1)] |
★3 | テーマは面白いし、役者も頑張っているが、あざとさと詰込み過ぎ感を感じるシーンがチラホラ。なお、柿原りんかや生田斗真の陰に隠れがちだが、桐谷健太の語りが緩衝材となり作品に落ち着きを与えていることを見逃してはならない。 [review] (irodori) | [投票(1)] |