「チャップリン」(システム既定POV)の映画ファンのコメント
お父さんと伊藤さん(2016/日) |
見栄や偏見や妬みといった感情に左右され俺たちは生きているのだが、そういう社会的関係性を削ぎ落としたっていいじゃないかとさえ思える我欲の無さが好ましいとか好ましくないとかでなく厳然と自然体で存在してることの快楽。しかも紛れもないリアルと共に。 (けにろん) | [投票(1)] | |
無自覚に“お父さん”がたれ流す「甘え」も、それを引き受けきれない“娘”の後ろめたさもまた「甘え」。そんな人間どものどうしようもなさに、鉄槌一喝下される嵐の古民家シーンは圧巻。一瞬襟を正すも、すぐにウヤムヤに帰すのも「甘え」という人の優しさ。 (ぽんしゅう) | [投票(1)] | |
疑似家族(夫婦)の疑似家族(夫婦)足る所以は言葉の通り「寝食」を共にすること。上野の、リリーの、藤の、役者としての素の質がそのまま物語を説得的にするのは、人が役になるのではなく役が人になるところの映画の詐術。敢えて″描かない″描きようは物足りぬが、映画と物語の距離としては快適でもあり。何気ない夜の辻角、灰色な曇天、突然の雨粒。 (鷂) | [投票(1)] |