「チャップリン」(システム既定POV)の映画ファンのコメント
恋人たち(2015/日) |
男2人の挿話は真摯なのだが最重要と思われる再生への契機や起点が描かれないので判ったような判らないような釈然としなさだ。橋梁検査という職も若干狙った感がある。一方で主婦の原エネルギーは作為をふっ飛ばしただ存在し得ている。今村映画のように。 (けにろん) | [投票(4)] | |
『ぐるりのこと。』(08)では傷ついたものに寄り添うことの大切さが「カップル」をとおして描かれた。『ゼンタイ』(13)では空疎な言葉に傷ついたものたちが無になって「連帯」していた。今回は不寛容のなかの「個」からキツイけど絶望は嫌だという叫びが聞こえる。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(5)] | |
乞う人たち。不在の相手に向かって、あるいは相手の不在に向かって。橋口亮輔の描く人物たちは、人間の皮を被った人間ならぬ何者かの如き、しかしその故にこそ寧ろ確かに人間であるような人物たちに見える。敢えて言うなら、「臭い」人たち。生活世界の底辺に広がる水路の水面は、そこから見あげられる空の水色と確かに通じている。イメージのモチーフで現実をくるんで見せる、やはり映画。 (鷂) | [投票(1)] |