[コメント] フルメタル・ジャケット(1987/米=英)
戦場で人は一人、二人と死んで行くのでは無い、虫けらの様に一匹二匹と死んでいくのだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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前半部、デブが軍曹を殺した瞬間、それは極めて動物的本能的な一撃だった。 何故かと言うと、そこに殺す理由が無いからだ。 只、「ウルサイから殺した」、そう言う感じを受けた。
そして、ジョーカーに向けた銃身を自分に向けて殺す瞬間、それは人間的な瞬間に思えた。何故かと言えば、そこには絶望して半分狂った様に自殺してしまう人間の姿が見えたからだ。
後半部、負傷した兵隊を餌に次々と兵隊を殺そうとする場面凄く動物的本能的な行動に思える。狩るための理由以外殺す事への執着性が感じられないシーンだからだ。(人間と言う獲物を狩るための最も効果的な手段だけど)
そして発見した女狙撃兵を殺す瞬間、コレは最もこの映画の中で人間的なシーンに感じる。自分の友人を殺されても憐憫の情で人間の命を奪うからだ。
友人を殺されて、その女狙撃手が憎いながらも人を殺すと言う事に戸惑いを感じ、 彼女の請いに殺す理由を見つけ自分で自分に納得させ、引き金に指をかける事。 コレってとても狂っていながらも人間の愚かな部分を見た様な気がしました。 (・・・考えすぎかも?)
間違い無くこのシーン、一匹を殺したと言う感じではなく、一人を殺した、と思いました。
う〜んキューブリック作品、またしても彼の完全装甲弾に撃ち抜かれてしまった、私。
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