★2 | ファム・ファタール(2002/仏) | これ、制作の途中で何かあったんじゃない?一貫したサスペンスがない、っていうか、ファムファタルってタイトルが浅すぎない?最後の無理矢理の着地はなに?ハイスピード撮影も、これじゃただの技巧に感じられて空しい。それに前半と後半のフィルムのルックが別の映画のようにまったく違ってるのはなぜ?なんか出来事があった気がするな・・・。 | [投票(1)] |
★5 | 白い巨塔(1966/日) | そうか、俗物としてそれぞれが動く人物たちがぶつかると、まったく俗でない人間のドラマになるんだ、と思った。私の心の奥にもいる小さな悪魔が、ぴく、ぴく、と反応しちゃうのね。人間の俗な部分を直視しないと、非凡なものはできないんだなー。 | [投票(1)] |
★5 | アパートメント(1995/仏=伊=スペイン) | 時間の扱いかたが素晴らしい。過去と途中からの現在の進行の複雑な編集の仕方には必然があるんだけど(ネタバレになるので書かない)、現実に生きて恋をしていたり仕事でテンパっていたりすると、物事は順序だってみえないもんね。つねにカオスのなかだもんね。そのめまいみたいな感じを巧みに表現していたと思います。 | [投票(1)] |
★4 | 悪魔のいけにえ(1974/米) | ものすごく計算つくされているなー、と思いながら、しかし、画面に起こることの恐ろしさにビビりました。カメラの視点が、そこに居合わせた人の視線か、そこにカメラがあったらどう写るか、という役割で貫かれているので、全体を俯瞰するいわゆる神の視線がない。ないゆえに観客も全体を見えないので、激怖いのね。 | [投票(1)] |
★5 | 斬る(1968/日) | どの役柄も、けっして明確なキャラ付けをしない。輪郭が曖昧なまま。人間ってそういうもんでしょ?って岡本監督が言ってるみたい。だから個々の登場人物が実にリアルに活き活きと記憶に残る。自分の知り合いだったみたいに。そしてそれにも関わらず最後のアクションの素晴らしい娯楽性!見事としか言いようがないです。 | [投票(1)] |
★3 | スタンド・バイ・ミー(1986/米) | 作家になった少年はどんな少年時代をすごしたか、という映画なのに、どうしてこんなに人気があるのだろう。私は昔観たけどほとんど忘れていた。ただ30年ぶりの中学の同窓会に出席して、友達と影響しあって人格が形成されたのは中学の頃だったとわかった。この忘れられた年代を描いたことが普遍的な成功の理由かな。 | [投票(1)] |
★3 | ルルの時代(1991/スペイン) | ありがちな、美少女調教貴種漂流結局純愛物なんだけど、ほとんど倒錯者の登場人物のキャスティングが、すばらしい。あ、この顔じゃなくちゃね、という人がぞろぞろ出てきて、快感です。性的な快楽の随所に深い悲しみがちゃんと描かれているところも、素晴らしい。 | [投票(1)] |
★4 | WASABI(2001/仏=日) | ベッスンは、少女のイニシエーション物がホントに好きだなー。脚本書いているし。でも、思いのほか、まとまったメルヘンになっていて楽しめた。広末は、とても頑張っていたと思う。ていうか、日本で有名であろうジャン・レノに始めてであった少女がどうなるな、というのを計算したキャスティング。そこから演出が始まっているもんね。カメラが上手。 | [投票(1)] |
★5 | キングダム(1994/デンマーク=仏=独=スウェーデン) | ドグマ95のもとになったTVドラマ。すべて手持ちのDVカメラですね、これは。トリアー監督は、もう好き放題やってる。でも、手持ちのカメラだけでも、これだけの事が出来るんだ、と深く感心。日常の中の狂気、不可思議、悪意を描かせたら、これほど巧みな人はいないでしょう。皿洗いの二人が、私はとても好き。 | [投票(1)] |
★3 | リメンバー・ミー(2000/韓国) | 会った事もないのに電話やメール交換だけの出会いでつき合いはじめたりする時代なので、無線だけのやりとりだけで惹かれ合うのはあり得ることなんだけど・・・。この「特別なふたり」の心がどのように動いていったかを、もうすこしていねいに描いてほしかったなー。『イルマーレ』はそれがあったけど、これはただ説明しているように感じてしまった。日本でのリメイク『時の香り』よりは、はるかにいいけど・・。 | [投票(1)] |
★3 | キルミー・レイター(2001/米) | 初めから、サスペンスのなかにコメディの香りがあって、独特の体温のある映画でした。それにしても、後半に向かって、あまりドキドキもしないし、かといって笑いをとるわけでもなくて、意外性もなく終わってしまう。でも、なんかどこか憎めない作品なんだけど・・・。音楽のレナート・ネトは2002年のPrinceのツアーで美しくもキレたプレイを聞かせてくれたブラジル出身のキーボードプレーヤーですね。 | [投票(1)] |
★4 | もののけ姫(1997/日) | アクションや自然の描写や個性的なキャラクターなどなど、それだけでも十分楽しいし、予定調和を許さない物語もすごく面白くて、一個の独特の世界のなかでたっぷり楽しめてめでたしめでたし。4点です。でも、自然と人間を対立するもの、とした出発的で、いくら物語を非予定調和にしても、二元論的な薄っぺらさはどうしようもなかったんだろうな、と思います。どんなワガママな人間だって、自然の一部なんだから。 | [投票(1)] |
★5 | OUT(2002/日) | 脚色とは、こういうものだ、と思わず叫びたくなるような素晴らしい脚本!なぜか日本の映画って、原作に妙に忠実にしようとして失敗するけど、これは、原作に対して映画はAnother possibilityって感じで、原作読んでいても楽しめる娯楽作品になってる。しかし、演出をコミカルに振ってあるのは、なぜ?主婦のダークサイドをもうちょっと感じたかったかも。 | [投票(1)] |
★2 | マトリックス リローデッド(2003/米) | 物語はすごく分かりやすいから、エピソードを飛ばしたり時間を行きつ戻りつして話を面白く、スリリングにするのは当たり前なんだけど・・・。そういうレベルじゃない編集ミスのような部分がいくつかあったと思った。とくに前半。時間や空間が飛んでないのに人物の位置がへんなつなぎ方。前作の『マトリックス』でそんな箇所ひとつもなかったので、なんか????という気持ちが最後まで消えなかった。何があったの? | [投票(1)] |
★3 | ターン(2001/日) | 時間がループになっちゃうのは、SFとしては常套的な状況だけど、でもやっぱり人がそういう状況になったら、なにを驚き、何を感じ、何を考えるのか、をしっかり描いてほしかったな。電話は、それを明らかにするための演出的な手段だもんね。職人平山監督が頑張ってるにもかかわらず、脚本が悪いんでしょうね。とくに、台詞が役者さんたちが可哀想なぐらいひどい。 | [投票(1)] |
★5 | マンハッタン(1979/米) | 普遍的な真理と肉体の欲望、哲学的な縄張り争いとスケベな策略、人生を賭けるべき目標といま吸いたい煙草がないという不自由、仕事上のモラルと個人的な快楽の正当化・・・。自分では、こうした価値の混乱と複雑な人生を十分考えているつもりだったのに俺ってただの自己中?。めったにないようで、じつは、よくあることだもんね(汗)。 | [投票(1)] |
★3 | 追憶(1973/米) | 政治的なシーン、とくにハリウッドでの「赤狩り」をきちんと描いていれば、歴史的な名作になったと思う。古典として残ったのは、テーマ曲だけだった。シドニー・ルメットにもウディ・アレンにもF・コッポラにもなれなかった監督は『アイズ・ワイド・シャット』でかなりの名演技を見せるのでした。 | [投票(1)] |
★3 | スローなブギにしてくれ(1981/日) | 片岡義男の特徴は、目に見えることしか描かない(ぜったいに内面を描写しない)とても映画的なクールさにあったんだけど、なんか映画全体に当時のアングラっぽい内面ドロドロぽさがあって、チグハグだったな。でも浅野温子は、説明抜きにそこにいるようですごい良かった。あっけない原田芳雄も印象的。 | [投票(1)] |
★4 | オーシャンと十一人の仲間(1960/米) | しばらくフランク・シナトラとナット・キング・コールの全集を交互に何度も聞いていたら、なんとなく声からシナトラって邪悪な匂いがするのが分かって来た。で、これ観たんだけど、こいつ絶対悪いやつだよね。小心で剣呑なのが、演技を透けて出てる。楽しい映画がそのお陰でさらに面白く観られました!しかしシャーリー・マクレーン、カメのなのにきゃわいい! | [投票(1)] |
★3 | ボーン・アイデンティティ(2002/米) | L・デカプリオに出来そうで出来ないこの主役を出来るところがマット・デイモンの底力だよね(笑)。相手役が『ラン・ローラ・ラン』の女優とは観ている間は気付かなかったけど、BMWのサイドで見れるショートムービーのレギュラーやってるクライブ・オーウェンもちょっといい味だった。でも、 [review] | [投票(1)] |