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[コメント] サウンド・オブ・ミュージック(1965/米)

カラオケで「サウンド・オブ・ミュージック」を選ぶ。イントロ長っ。場末のカラオケ屋がアルプスの丘に変わった様な気がした。ついでに「場を考えろ」との野次も聞こえたような気もする。---reviewは「なんでいい曲に聞こえるのか」論。
torinoshield

さて、はしぼそがらすさんがおっしゃっているように音楽の先生が絶賛するであろう楽曲の数々。なんでか、って言ったら本1冊書ける位の情報がこの映画音楽には詰まっているんですよ、これが!  

●リズム・・・途中で頻繁にテンポを変えたり間を持たせたり工夫が随所に見られる。主人公が走ればリズムも走る!立ち止まって歩きだすとテンポを変えリズムも落ちる。壮大なシーンであればゆったりと。演劇でよく使用されるセリフの強弱早遅、をリズムで表現していると言えばわかるだろうか?意識していないと出来ない芸当だ。

●メロディー・・・旋律理論のルールを映画に例えると、1つの映画に使える役者は12人。ある場面で使うのは7人で主役はその中の1人。この主役の性格と6人の役者との関係でその場の雰囲気が決まる。ポップスは主役が1曲の中で頻繁に変わることで飽きを無くしているが7人の人選を基本として変えることは少ない。(ちなみにジャズは12人全部使うのでどの曲もそんなに雰囲気が変わらない)

これが普通のルールなのだがこの「サウンド・オブ・ミュージック」の場合はなかなか良くできている。そのルールとは・・・主役と6人の役者を決め観客が何となく場の雰囲気に慣れてきた頃スッと2人の役者を変えたり途中から入ってきた役者が主役に変わったりと入れ替わりを頻繁にしているのだ。おかげで話はどう転ぶか読めないので観ている人達は飽きがこない。

これを音楽的に言うと「転調と移調の連続」。ポップスとクラシックが結合されるとこんなに良い音楽になる見本。自分もこんな曲を作ってみたいもんだ。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (15 人)Orpheus mimiうさぎ[*] さいた Myurakz[*] ペンクロフ あき♪[*] ジャイアント白田 べーたん uyo トシ[*] 若尾好き[*] mal スパルタのキツネ[*] はしぼそがらす[*] ボイス母[*]

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