[コメント] ドリヴン(2001/カナダ=米)
スティーブ・マックイーン、ジャッキー・チェン、バート・レイノルズ、アクションスターはなぜかカーレース映画が好きだ。モータースポーツ音痴としてはつらいものがある。とうとうスタローンもか・・・そういや『デスレース2000年』にも出てたっけな・・・と正直気が進まなかったけど、脚本を彼自身が書いているということで興味を持ち、勇気を出して観てみました。
スタローン演じるジョーが、嫁さんをメモというレーサー仲間にとられてたことが判って早々、メモ本人が現れる。ここでのメモとジョーの会話で、この映画がとおりいっぺんのカーレース映画でないことがわかった。やはりスタローンは、たまらなく「人間」が好きなんだなあ。この映画で描かれる4人のレーサーはそれぞれに個性的で生き生きしており、単純な悪役や単純な善玉は1人もいない。
最終的に4人すべてが勝者に見えてくるような形で物語が進んだことに感動した。これは戦争ではないし、犯罪捜査でもない。プロスポーツであり、興行である。まるで、レーサーにダメなヤツなんか1人もいないかのようだ(実際どうなのかは知りません)。 とにかくスタローンはそういう世界を描き、レニー・ハーリンはケレン味たっぷりにスカッとさせる映像を作った。4人の役者もそれにこたえた。
疑問が残ったのは女性の描き方。どこまで現実に即しているのか、どこまで脚色しているのかは知らないけど、カーレースの世界にはああいう寄生虫のような女たちが溢れているのだろうか? アイツらは何かチームの仕事をしているのか? この映画を観るかぎり、インカムなんかつけちゃって勝手なことを言ってるわりには何もしていないが・・・。レーサーのグルーピーなのか、慰安婦なのか売春婦なのか。なんでアイツら(エステラ・ウォーレンやジーナ・ガーション)は、ファンが入りたくても入れないチームの本部だかピットだか(正式になんていうのか知らない)を堂々と行き来できるのか。なんの権利が、資格があるのか。彼女たちの収入は? レーサーにたかってるのか?
たとえばオレは競馬好きなんですが、もし競馬のトレーニングセンターや検量室にあんなワケのわからん女どもがデカい顔してウロウロしていたら、客としてはかなり不快ですよ。ズバリ言ってプロの興行として、あれはあり得ない。あり得ないんです。それだけが不思議だった。実際はどうなんだろう。
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