[コメント] JSA(2000/韓国)
久しぶりに映画らしい映画を観た気がする。観た後ずっと引きずっていた。登場人物の笑顔も涙もズシンと重い。しかも「見せる」テクも高く、画面を追う喜びを感じた。
いろいろ印象的だったけど、不思議と気に入ったのが、事件の中にいた兵士の彼女に聞き込みに行ったら「あー、あんま彼のこと興味ないのよね」とドライだったこと。
戦争(兵士)ものっていつも「愛する彼女をおいて…」「愛する彼を案じながら…」という主人公が多いけど、普通に暮らしててもそんなに「愛する人」を探すのは大変なのに(それを探す過程だけで映画のメインテーマになるのに)、よくまぁゴロゴロいたねぇ…と卑屈な気持ちで観ていたので、やっぱりこれが現実だよね、と納得。リアリティを感じた。
確かに彼らは徴兵されただけで、戦争状態じゃないから愛情が盛り上がらないのかもしれないし、戦争になったらやっぱり「もう逢えないかも、死ぬかも」ってだけで人々の気持ちが高ぶりやすいものかも知れないけどね。でも真実の恋人がいないと戦争映画の主人公としてはダメなの?って日頃思ってたから(未見だけど『パール・ハーバー』とかね)。
一つ難点。スイス人達の演技がヘタクソ。言葉わからなくてもすごくヘタなのは判った。
最後の写真は、実際にはなかった場面だけど、監督の願望で作ったシーンらしいです。それを読んでまた思い出したら、哀しくてため息が出た。
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