[コメント] 目撃(1997/米)
前半の"目撃"シークェンスにおけるサスペンス演出は秀逸。シチュエーション設定が抜群にいいし、
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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侵入→窃盗→情事→DV→殺人→隠蔽→逃走と目まぐるしく遷移していく状況を心地いい緊張感をもって見せていく展開力はさすが。
で、それを支えているのが、ジーン・ハックマンの怪演だろう。いやらしさ、狂気、そして、後日の演説シーンなどで見せるふてぶてしさ。やっぱり稀有な存在感を持つ役者だと改めて思う。
その演説を空港のバーのテレビで目にすることで主人公に改めて怒りが燃え上がる。が、それ以降の展開は妙に軽くて、怒りの感情がうまく昇華しないまま終わってしまう。決定的に物足りないのだが、そのあたりの甘さがまた味にもなっている。結局この映画の主人公は、刑事でもカウボーイでもなく、娘を想う老齢のコソ泥なのだから、むしろこれくらい甘いのが相応しいと云えるのかもしれない。
一つ分からなかったのは、大統領警護官デニス・ヘイズバートが執拗に主人公の娘ローラ・リニーを殺そうとする理由。イーストウッドの口を封じるために脅すというのなら分かるのだが、殺してしまったら脅しも効かなくなるだろう。
ちなみに、ヘイズバートはTVシリーズ「24」でパーマー大統領を演じた俳優。で、パーマー大統領夫人シェリーを演じたペニー・ジョンソンも、エド・ハリスの同僚刑事役で本作に共演している。こんなところで顔馴染み。
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