[コメント] 愛と死の記録(1966/日)
吉永にとっても、最も明朗な表情が可憐に見え、突然やって来る愛の嬉しさが全身で表現できた時代の一作。映画的には、手持ちカメラで追う街をゆく吉永の姿に、その心情の推移が写し撮られているように見え、また絶対的な原爆の非情さを表す仰角でのカメラも非常に効果的である。ただし、心情的にはこの佳作をそのまま受け入れたくはないこだわりが自分にはある。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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『泥だらけの純情』評にも書いたので控え目にしておくが、吉永は、
を演じてこその女優だと思っている。安易に自殺を選んで涙を誘うのは下の下であるやり方だ。この一点において、自分は本作のラストを「美しい悲劇」として評価できないのが正直なところである。
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