[コメント] ターミネーター:ニュー・フェイト(2019/米)
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冒頭のジョン・コナー抹殺でジェームズ・キャメロンとティム・ミラーの「明確な意思」をはっきり見せたのが素晴らしくキャッチ―である。
「こいつにこだわってるからずーっと失敗してんだよ!T2でスカイネットぶっ壊したんだから未来も変わるの!ジョンはいらん!その先もサラ(リンダ・ハミルトン)の話!」という宣言である。
本シリーズがあくまでもサラのストーリーであるというのはティム・ミラーの考え(※1)のようだが、「強い女性」を描かせれば天下一品のキャメロンもおそらくは同じ考えだろう。
その考えこそが、過去の惨憺たる続編・リブート作の屍を超えさせたのは間違いない。
T2はジョンを守るというサラの強固な意思がすべての話を転がす要素だった。それを引き継がず、ジョンの話にしたりターミネーター側の話にしてしまったために死屍累々を重ねたのである。
シリーズの大事な要素を守って構築されたストーリーがつまらないはずはない。本作のT-800(アーノルド・シュワルツェネッガー)も何かを守るために戦う事に目覚めサラ、グレース(マッケンジー・デイヴィス)と共にダニー(ナタリア・レイエス)を守るためREV−9(ガブリエル・ルナ)に立ち向かう。ダニーは人類を守るために覚悟を決める。
それがこのシリーズの核である。守るために戦うから帰ってくるのだ。だからこの言葉が響く「I'll be back.」
満足いく鑑賞時間であった。
※1 https://www.cinematoday.jp/news/N0111955
(2019.11.10 シネプラザサントムーン)
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