[コメント] キャロル(2015/英=米=仏)
えんえんと視線の演出の続く映画であり、一方、窓越し、ガラス越しのカットが半分ぐらい占める窓の映画でもあるのだが、何よりも、切り返し(カットバック、リバースショット)の映画だ。映画演出の王道を見たという気がする。
最初に誘われて行くランチのシーンの、ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラの各ショットはかなり不安定で、どうしたものかと思っていたのだが、ラスト近くに再登場するリッツのラウンジのテーブルを挟んだ各ショットはもう殆ど完璧。画角を変えたリバースショットのなんとスリリングなこと。このシーンで最後にブランシェットに寄っていくのがまた凄い。そのカットが闖入者により破棄される厳しさに鳥肌が立つ。
#キャロルからのXマスプレゼントは、Canonのカメラ。テレーズからは、ビリー・ホリディ+テディ・ウィルソンの「Easy Living」のレコード。
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