[コメント] スラムドッグ$ミリオネア(2008/英)
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ミリオネアで最終問題まで正解し続けることが夢のよう。 また、スラム街と闇社会も日本で不自由なく育った私には非現実的なこと。 そして、「運命」によって結ばれた二人も夢のよう。 映画中ずっと夢を見ているようだった。もしくは誰かの夢を再現したのかなと。 ミリオネアで最高賞金を獲得する夢って誰でも抱く夢なんじゃないかな。
TV番組ミリオネアに出演するシーンすべてジャマールの夢だったんじゃないかと思う。 というのは、映画の中でジャマールの空想が挿入されているカットがある。 ジャマールが兄サリームと再会した時、建設中のビルから兄を突き飛ばし2人で落下するシーン・・・。「あービルから落ちちゃった」と思ったけど、次のカットで取っ組み合いをしていたので、ジャマールの空想だったということになる。
毎日5時に駅で待っていると約束し、ラティカが駅に現れたが連れ戻されてしまったシーンからミリオネアの終了シーンまでは、ジャマールの夢なんじゃないかと思ってしまった。なぜなら2000万ルピーを獲得した後、ジャマールが駅でラティカを待っているシーンから始まったから。ミリオネアのシーンがなくても二人の再会は自然に見える。
職場の同僚やラティカが見ていたTV番組がジャマールの中で潜在意識に埋め込まれ自分が出演して賞金を獲得するという夢となったのかなと。ラティカもミリオネアを見る理由を聞かれ「夢をみたいから」と言っていたような気がする。
現実的だったのは、最初から最後までずっと弟思いの兄サリーム。 究極の選択みたいだけど、やっぱり一人の人しか助けられなくて 兄は弟を助け、弟はラティカを助けようと必死になる。 人は自分以外の大切な人のために生きているのだと思う。 3人いて、2人が結ばれると1人は傷つく。 それをサリームは子供のころから知っていたのか。 だから、雨の中路上にたっているラティカを助けたくなかったのか。 ジャマールがラティカに声をかけた時、サリーム目をぎょろりと開きラティカを拒み背 を向けていた。その時からサリームの悲運は決まってしまったように思うととても悲しい。
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