[POV: a Point of View]
男はつらいよ;アナーキーバスターからうんちく説教親爺への変貌
A:恋愛道まっしぐら期(第1作〜第13作) B:仲人道まっしぐら期(第14作〜第41作) C:うんちく親爺道まっしぐら期(第42作〜第48作)
B | 男はつらいよ 寅次郎心の旅路(1989/日) | 寅にウィーンなんて合うわけないじゃん…ではなく内向的視点から脱却できない山田の時代錯誤感こそが穿たれるべきだろう。欧州1000年の歴史に柴又イズムがどう対抗するのかこそが見たいのであり観光客的視点の傍観者じゃ話にならない。 | 投票(4) | |
C | 男はつらいよ ぼくの伯父さん(1989/日) | ここまで寅の恋の一線からの撤退を明快に呈示しちまって、代替が半端な満男の恋シリーズってんじゃ山田洋二も誠実味を欠くってもんだ。出演者皆歳喰って侘びしさだけが募るってのにはんちく野郎の半端な行動が輪をかけるってのよ。 | 投票(1) | |
C | 男はつらいよ 寅次郎の休日(1990/日) | 寅どころか満男さえも脇役に甘んじるゴクミシリーズ2作目にして彼女1本かぶりのお話なのだが、それが又何ともありきたりのファザコン内容で、狼狽するだけの唐変木満男に鬱憤が蓄積し寅は寅で夏木マリから歯牙にもかけられないという冴えない内容。 | 投票(1) | |
C | 男はつらいよ 寅次郎の告白(1991/日) | 嘗て描かれたわけでもない何かを十全すぎるほどに観る者に納得させてしまう作劇の妙と、吉田日出子と渥美の掛け合い。彼女こそが、もしかしたらリーズ最高のマドンナに成り得たかもしれない…とまで思わされるダルな満男の恋話が不要な痛恨の一作。 | 投票(4) | |
C | 男はつらいよ 寅次郎の青春(1992/日) | 無駄に回数を重ねたゴクミシリーズも方向性を決めかねルーティーン展開に収束。相変わらずの寅の逃げ腰も最早笑う気も起きず斜陽感が横溢する。それにしても永瀬の早朝の船出シーンの傑出した情感。こういうのがあるからこのシリーズは棄て難かった。 | 投票(1) | |
C | 男はつらいよ 寅次郎の縁談(1993/日) | 新味の欠片もない出がらし的一作なのだが、松坂の腰の据わった風情や城山の衒いのない直情など女たちは良い。そう思うそばから、引き際よすぎる寅のダメさと満男の意気地なさに相も変らぬ残尿感を覚える水準作。就職に絡む描写は今こそ痛々しい。 | 投票(1) | |
C | 男はつらいよ 拝啓車寅次郎様(1994/日) | ゴクミとのシリーズではウジウジと見ている者を大概いらつかせた満男であったが、寅の老化を間近で感じつつ負って立つ気概でもでたのか結構いい。牧瀬理穂も良い役に恵まれ好調。一方、寅は可愛そうな位影薄くかたせとの挿話は形をこなしただけ。 | 投票(2) | |
C | 男はつらいよ 寅次郎紅の花(1995/日) | 根無草の寅の終焉に何らかの帳尻をつけようとしたのが間違っており、動けぬ渥美にリリー介添えで年寄の馴れ合い的辛気臭さが蔓延した。寧ろピチピチの若きマドンナで明るく陽気に何の予兆もなくプッツリ終わってほしかった。みんな歳喰ったてことですな。 | 投票(2) |
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