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愛の渇き (1967/日)
監督 | 蔵原惟繕 |
脚本 | 蔵原惟繕 / 藤田繁矢 |
原作 | 三島由紀夫 |
撮影 | 間宮義雄 |
美術 | 千葉和彦 |
音楽 | 黛敏郎 |
出演 | 浅丘ルリ子 / 石立鉄男 / 中村伸郎 / 山内明 / 楠侑子 / 小園蓉子 / 紅千登世 |
あらすじ | 関西、杉本邸。次男良輔の亡きあと、その妻であった悦子(浅丘ルリ子)はなおもそこに残り、義父弥吉(中村伸郎)の無聊を慰める日々を送っていた。彼女の献愛は長男謙輔(山内明)の揶揄のもとであったが、悦子は何事もなくいなしていた。そんなある日、敷地を散歩していた彼女は、若い使用人三郎(石立鉄男)の労働に勤しむ姿に目をとめる。野卑で逞しい、若さを誇示するかのようなその肉体は、悦子の忘れていた感情を叩き起こすのに充分であった。悦子は三郎に靴下を買い与え、彼がそれを履かないといって叱責するゲームを楽しむ。だがその間に女中の美代(紅千登世)が入るのを嫌い、悦子は敢えて美代のための小言を三郎にぶつけるのだった。〔98分/白黒〕 (水那岐) | [投票] |
作為ありありで違和感を扇動するカメラがエキサイティング。何もしてないのに浅丘ルリ子が名演にみえる。前作『愛と死の記録』も斬新だったが、ここに至り何が何でも“違うもの”を目指す40歳、蔵原惟繕渾身の前衛。確信犯的な日活への決別表明の感あり。 (ぽんしゅう) | [投票(1)] | |
プチブルの斜陽を描き変態臭がむんむんするヴィスコンティ擬きな爛れ。奥様然として園丁誑かし焦らし逸らし挙句逃げる。何やねんこの女なルリ子の怪演。俯瞰カメラのアンバランスは箱庭の歪みを表象する。もう少し世界観が拡張してたらド傑作だった。 (けにろん) | [投票(1)] | |
思い込みの激しいルリ子の独り相撲はいささか辟易させられる展開だが、カメラの冒険は一個のサスペンスとして脚本を盛り上げて余りある。義父のヒゲを剃るシーンの不安感を誘うカメラの引き、杉本邸敷地の鳥瞰図に会話を重ねる違和感の助長(その後でヘリに乗っている中村を写す諧謔)、夕食を頭上から眺める異常さ、等々。 (水那岐) | [投票(1)] | |
浅丘ルリ子は好んで頻繁に欲求不満の人妻を演じているようだが、徹底して似合っておらず、それが逆に痛々しく、図らずも痛々しさがフェティッシュだったりするのだが。この映画での真剣なテンションは特に可笑しい。 (オノエル) | [投票(1)] |
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