★4 | 描かれる男同士の、そして男女の性行為もどこか即物的で虚しさを漂わせる。肉体以前の心の交わりが欠如しているからだろう。性的マイノリティ、ジャン(チン・ハオ) という“あだ花”に引き寄せられる者たちもまた“あだ花”であるという“寄る辺”なさ。
(ぽんしゅう) | [投票] |
★4 | ずっぷりと映画へ没入する一方で、その「夜」の蠢きは私の脳内サウンドトラックにJAGATARA「都市生活者の夜」を再生させていた。性的嗜好や時代・地域の特殊性を越え、映画は普遍的な都市生活者の心象風景を描き出している。同じように月夜の下で、同じように足をならし……今は午前四時少し前。 [review] (3819695) | [投票(2)] |
★4 | 揺れまくり暗すぎ(ゲリラ撮影のため致し方ないとはいえ)な画面に最初不安になるものの、説明せず行動のみを描いていく潔さがあったため、どうかなと注視していると25分辺りから画面の質感が尻上がりに良くなっていく。まるでロッセリーニのように街を彷徨する人間たち。表情に笑みが見られるのはたった2シーンだけだ。ジャンクー、ワン・ビン作品に通低する現代中国の閉塞が、ここにも見られる。 (赤い戦車) | [投票] |