[コメント] 荒野の誓い(2017/米)
本作におけるアメリカ先住民族の描き方には、今はこういう時代になってきているのかと、相当に興味深いものがある。雄大なアメリカの荒野をロケで撮った画には迫力があって良い。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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本作を西部劇として観ると、いささか地味な感じはぬぐえない。またアクションシーンにおいても、リアルではあるが、とりたてて言うほどのものでもないと思う。
ただアメリカ先住民族の描き方は、これまで見たことがないとも言える。何しろ主人公の親友の騎兵隊員が、先住民族との殺し合いとも言える、おそらく凄惨であったであろう戦いをへてうつ病になり、その上で先住民族に謝罪して自ら命を絶つのだから。
これまでにも先住民族との信頼とか和解とか相互理解とかを描き、またテーマにした映画もあったと思うが、謝罪するところまできたのかというある種の感慨がある。
中ほどまでは、憎しみの果てにある虚しさが互いの心を変えたのかと思っていたが、本作のテーマはその程度のものではないようである。
また、かけがえのない人をなくす事の喪失感の大きさと、そういう目にあった人はどう生きていけばいいのか、という問いかけもあったように思う。
ラストのクリスチャン・ベイルの選択はいささか甘ったるい感じもするし、西部劇としてもそう好きな部類に入る映画ではないが、ずしりとした見応えがあったのも確かだ。
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