老けたかなぁと一番思ったのは、デフォーか。でも昔から年齢不詳ですからね、この人。マグワイアがほとんど違和感なかった（20年の歳月を感じさせない）のはエライ。

　さて、アクションシーンでいいデザインだと思ったのは、まずは、ハイウェイでのドクター・オクタビアス出現シーンだ。触手ってやっぱり怖い。あとのヴィラン（敵役）との対決は、あんまり手に汗握る、というシーンが無かったと思ったのだ。悪く云えば顔見せというか、スリルに機能しない扱いに思えた。グリーン・ゴブリンもハッピー・ホーガンのマンション内の対決では見せたが、終盤の決戦では案外弱かった。

　実際のところ、本作で最も瞠目した場面は、ヴィランたちを、元の世界に戻すための立方体（箱）を巡って、ピーターとストレンジがＮＹの街で追いかけ合いをする部分だ。ＮＹの街の変容。ミラーなんとか。こゝの表現（コンピュータ処理）が一番スペクタクルだったと思う。というワケで、（私にとって）内輪もめの場面が一番いいって、活劇として寂しいと感じた。懐古趣味的な蘊蓄とセンチメンタリズムよりも、凄い演出が見たいのだ。あと、ＭＩＴってこんな扱いでいいのか？と思った。