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[コメント] カンパニー・マン(2002/米)

程好く先が読める小気味良い展開を、センスあるデザインと無機質な映像で彩った佳作。しかし、見ている間飽きないものの、後に残るものが無いという、どうも決定打に欠ける作品でもあり、何度も見たいかと聞かれれば、NOだ。
HW

洗脳シーンの映像が、何年も前から繰り返されているような感じの貧困そのものな表現で、結構ズッコケ。あの装置まではなかなかカッコ良かっただけにもったいない。

結局の所、監督はアイデンティティーを喪失した者の物語というよりも、ミステリアスでクールなスパイ映画を目指していたのだろうか。自分探しモノとしては、葛藤や苦悩が軽薄で見応えが無い。かと言って、スパイ映画としては「クール」過ぎて爽快感に欠ける印象。サスペンス面もアリガチで魅力に乏しい。

この監督、才能はあると思うのだが、この調子で3本目に行かれるとちょっと見放しちゃいそうだ。雰囲気作りはとても上手いのだから、もう一息何か力のある作品を期待したい。

(評価:★3)

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