[コメント] 日本列島(1965/日)
気合いの入り方が最高に近い。序盤、要領を得ぬ警察発表に大勢の記者たちが波のように蠢き、ガンガン噛みついて追求する熱気。あ、これは正座して観なきゃいかん映画だと判る。
役者陣も素晴らしいが、熊井啓の脚本演出、姫田真佐久の撮影がホントに素晴らしい。ロケの多い映画なのに、考え抜かれた見事なショットが続出する。
自動車修理会社を営む佐々木の葬式で、カミさんに糾弾される。黒幕・カラサワからの花輪を見て呆然とする宇野重吉と二谷英明。と、遠くに見える寺の門に車が着き、カラサワ(大滝秀治)その人が境内の参道をこちらに向かって歩いてくる… 長い参道で、2人はカラサワとすれ違う。このショットは本当にスリリングで素晴らしい。当然『第三の男』を意識した場面なのだろうがこれ、元ネタよりいいかもしれない。大滝秀治が正体不明で、なんせ怖いんだよなあ。
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