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[コメント] 母なる証明(2009/韓国)

いいのかそれで・・・。あのバスは、変人様御一行にしか見えなかった。
クワドラAS

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







100%確定ではないにしろ息子が犯人だとして、あの終盤はどうだろう。廃品回収の男を殺めてしまったのは情況的にまあ分かるが、その後の真犯人(ではないだろうが)を前にして母親の有無を確認後泣き崩れる姿には一瞬期待したものの見事に外されてしまった。てっきり「ごめんね、ほんとはウチの息子が犯人なの」と苦渋の選択をしてくれるものだと。息子も息子で事件に関しわざと惚けてるのではと思えるフシもあり一筋縄ではいかない。加えて確かな投石技術も持ち合わせている為、危ない。バス待合所で母親に鍼のケースを渡す時なんて「もう、ダメだよお母さん、証拠残しちゃぁ」と言ってるようにもとれる。本作は、表向き母親が最愛の息子の為に奔走するドラマのように見えるが、実際は息子が自分の母ちゃんの母親力(ここではどんな事があっても、それが犯罪であろうと子供を守る力)を試し、母親は振り回されながらも見事成し遂げた、という構成になってたように思える。5才の時自分を殺そうとした母親の真意を確かめるように。この5才時の記憶もボコられて甦ったのではなく元々憶えてたのではないか。あの片目を掌で隠しながらの告白は、突発的というより積年の重みがあった。

まあでも、結果的にベストだったのは、あのカラオケ弁護士の提案した精神病院で暫く治療をすることで間違いないだろう。鍼で罪を消し去り踊り狂う母親、そして母親の永遠の庇護を確信した息子。もう少し救いのある結末を用意できなかったのか?

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)IN4MATION[*] 死ぬまでシネマ[*] シーチキン[*]

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