映画が始まってすぐの段階では、「わ、ホントに宍戸錠にそっくりだ」だの「こっちの人は伊集院光に似てるな。しかもホクロから毛生えちゃってるよ」とかそういうことが気になっていたんだけど、閉店したショッピングモールでの銃撃戦。それぞれが自分の持ち場について、四方八方に銃を構える構図の格好良さと言ったら。この段階で完全に映画に呑み込まれた。

会話ではなく、彼等の動作や表情でにミッションを遂行するうちにいつしか友情のようなものが芽生えてくるの表現するところもいい。煙草に花火を仕掛けるイタズラをして、一瞬場が和んだり、ボスを廊下で待っている間に、誰ともなく紙クズを蹴りだしたり。

徹底して描かれる、５人の男達はプロ、そして組織の掟は絶対、ということ。このことがクライマックスでの最大の緊張感を生み出したと思う。わずか８１分ながら凝縮された面白さと男気が詰まった映画だ。