[コメント] ウォレスとグルミット チーズ・ホリデー(1989/英)
成層圏とか無重力とか酸素なんて当たり前のようにすっ飛ばす奇想の数々。かすかに懐かしさを感じるのは、メリエスの月の旅に少しリンクしているからかも。
船内での妙なリラックスムードや、月の世界の不思議な静寂。そしてどこからきて、どこへ行くのか全くわからないロボット。数々の荒唐無稽の楽しさに加えて、不思議な味わいがある、ということで、(完成度は別として)シリーズの中では一番好きです。というか、何度でも観たくなります。
チーズを食べるため'だけ'に、ロケット作っちゃうって発想がもうタマラナイです。発明機械が、生活の無味乾燥なショートカットキーじゃないんですよね。どう見てもかえって手間が増えてるとしか思えないけど、そのまわり道のおかげで何かが豊かになった気分にもなるんですよね。これは、シリーズ全般に関して言えることですけど。というかわざわざ粘土で動かしてること自体が、もう「そのもの」なんですけど。
サハラ砂漠ならぬ「月面(またはチーズ畑)」でお茶を。どこへいっても、どこまでも英国人は英国人なんだ。マイペースな二人の自然体振りが可笑しいです。
(2007/5/21)
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