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[コメント] イージー・ライダー(1969/米)

ひたすら感傷的な風俗映画。
くたー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







一見ラディカルな要素てんこ盛りに見えて、全てがノスタルジック(今見るからかもしれんが)。カウンター・カルチャーを愛着たっぷりに描きながらも、既にあんな苦いラストを用意しているところに、負けを認めてやってる反体制行為のような感じがして、どーもシラケる。それが当時の風潮だとはいえ。しかも当時のヒッピー監督デニス・ホッパーが撮ってるんだからなおさら。もっとオトナな監督が撮ってたら、少しは皮肉と受け取れたかもしれんが。

時代の先端を突っ走ってるようで、結局は「自由の国アメリカ」という過去からの幻想に引きずられている(「ワイアット」とか「ビリー」なんて西部劇のヒーローの名前つけた若い野郎が、「自由」の旗掲げるって図がどーも・・・)。「新しい波」とか「永遠の輝き」なんておよそ持ち得ない、60年代のまま静止してしまった映画。だと思う。

結局ベトナム戦争が影を落とす世相の中で、自由という名の幻覚にふけるしかなかった若者の姿なんだろうか。でもわかっちゃいるけどふけっちゃってるって感覚が、どーも好きになれない理由なのだと思います。別に映画で大してそんなの見たいとも思わないって感じで。

(評価:★3)

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