[コメント] 嵐を呼ぶ男(1957/日)
格好良さはやせ我慢の象徴。どんなものでも代償を必要とする。
石原裕次郎映画の中では最も有名な作品だろう。「おっいっらっはっド〜ラマ〜」の歌に合わせてドラムを叩く裕次郎の姿は惚れ惚れする格好良さを持ち、様々な形で紹介されていた。
本作を観てようやく分かったのだが、あのシーンは実は手を負傷してドラムを上手く叩けない状態での苦肉の策だったとのこと。ちゃんとドラマとして盛り上げてたんだね。
暴力、恋物語、音楽と兎角盛りだくさんのこの映画、見事に“格好良い男”石原裕次郎を目立たせるためだけに作られたようなもんだ。如実に高度成長時代の日本という国を示しているような気もする。
そう言や、最近はこう言った“格好良さ”に特化した作品ってのはあんまり作られないね。主人公が弱さを素直に出すのが風潮になってしまってるって事なんだろうけど、こう言うやせ我慢をして、成長する物語ってのも、なかなか捨てがたい。
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