[コメント] スプラッシュ(1984/米)
後にも先にもダリル・ハンナ以上の人魚はいない!凡百の恋愛ファンタジーとは全然違う。人魚と人間の恋を扱いつつも、実は恋が生まれてから本当の愛になるまでの普遍的な話。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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陸に上がったばかりの頃は子供同然で、愛情表現も幼なくて無邪気だったのに、気持ちが深まるにつれてだんだん大人の顔になってくるのがいい。ついには自分を犠牲にして、人間として一生暮らそうとまで決心している。普通の映画なら、その通りになってたと思う。
『マネキン』でマネキン女、『天使とデート』で天使が人間になり、彼と一緒になってた。どうしても人間が考える話は、人間になるのが一番!と考えがち。この話でも、終盤までずっと観客は「人間になってずっと一緒になれればいいな」と思っていたはず。
人間である観客からみれば、美しいけれどまったく未知な海の世界に飛びこんだ彼のその後は、もう想像できない。異世界の人に人間界になじんでもらう話はあるけど、人間と異世界の人がともに異世界へ去ってしまうラストは、神秘的な余韻がある。冒頭で、初めて本当の恋をして無邪気にはしゃいでいた青年を思い出すと、なんだか切なくもある。だから、ファンタジーだけど脳天気じゃない。
…なのに、続編でアッサリ2人は地上に戻ってきたらしい…。監督も出演者も総とっかえで…
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