やっぱり彼の監督としての才能は素晴らしいと思いました。わたしが好きなのは編集長役ジェームズ・ウッズとの掛け合い。ジェームズ・ウッズの使い方が非常に上手いです。 それから個人的に気になったのは、あの「牧師らしくない牧師」。クリント・イーストウッドらしい”皮肉”ではないかな。　もう駄目だと思わせておいてギリギリで間に合う所も、オーソドックスだからこそ難しい展開なのだと思うし、わたしはハマりました。サスペンスとして非常に良い出来だと思います。

　同僚の若い女性が交通事故で亡くならなければクリント・イーストウッドは囚人の冤罪を晴らすに至らなかっただろうし、また彼は冤罪を晴らす事は出来ても家庭では夫として父としては駄目な男でした。そんな矛盾のような、相対する側面を描いているのも面白かったです。