[コメント] ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還(2003/米=ニュージーランド)
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自分に起こったことは正直に書いたつもりだし、もう何も言いたくないです。 とにかくもう、本当に長くて苦痛に満ちたさんざんな旅でしたから。
いろんなことを知ったし考えさせられたし信じたり疑ったりで自分でもわけわかんなくなってきて大変だったし、出会って別れて受け入れて拒絶して怯えて立ち向かって…。まー、気持ち的には立ち向かっていても端から見れば逃げ回ってただけなんでしょうけど。
とにかくギリギリだったんですよ、ずっと。マジで孤独だったしね。あの絶対的な孤独や、どこまでも続くかのような道をさすらってるときのやりきれなさは、簡単に言葉にできるようなもんじゃないんです。それを誰もにわかってくれとは言わないし、言いたくもありませんけどね。今さらだけど、サムたちはずっとわかってくれてたわけですし。
でね、そういった大切な人たちの存在ももう骨身にしみてわかったし、とにかく旅も終わったんですけど、それでもまだあちこち痛いんですよ。
食いちぎられた指ももちろん疼くけど、寒い日なんかは特にね、もっと違うところ、胃の辺りというか腹の辺りというか、なんだか心に鈍い痛みが残ってるんです。こういうの、なんて言うのかなぁ。虚無感? 喪失感? とにかく、これはもう自分でもどうにもできないことなんだろうな、というのだけはわかります。てゆーか、日が経つにつれてどんどんはっきりしてきました。自分なりにリハビリに取り組んだりもしたし、記録をまとめたりしたのもつまりその一環なんですけど、それでも完全には立ち直れなかったんですよ。
だから俺、ちょっと旅に出てみようと思います。いろんな記憶やそのときに知ってしまった欲望なんかを断ち切って、で、また以前のように笑えるようになったらここに戻ってこようかなぁって。
あ、そうそう、最後にいちばん大事なこと。この旅で何があるかわからないし、オレ自身に対してもあいかわらず不安たっぷりだったりしますけど。でも、心から祝福できる仲間がいるということだけはきっと忘れないし、いつまでも彼らのことを誇りにしたいなあって思ってます。この先もし何があっても、それさえあればやっていけるかもなって。あらためてこんなこと言うのも、ちょっと照れくさいけどね。
それじゃ、また。みんな長生きしろよ! って、人間以外は基本的に長生きなんだけどね…。
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