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[コメント] 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964/英)

リアルタイムで進む時間に笑えないシリアスシーンとギャグシーンが交差する。まさに60年代そのもの。
torinoshield

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







●大統領と書記長の会話。秒を争う緊急事態に大統領の平静を装う冒頭の世間話がいいです。その話の間にソ連の領土に爆撃機が1コマ進む!あのパネルがリアルタイムの危機を表現するのに会議の真剣さを強調することに繋がっています。バカっぽい話になった時カチッと進む、あれが好きです。

●今まさに核爆弾が投下されようとしている時にトイレに入っていて電話を断ったり大統領へのコレクトコールを拒否されたり(普通断るって)コカコーラに訴えられるのを心配して躊躇したりと、世界の運命と小さなこだわりが拮抗している所が絶妙。

●空軍基地での戦闘シーン、爆撃機の内部、暗号伝達法、誘導ミサイルから回避する緊張の約1分間等々とても真剣に撮られている。基本はコメディーなのにこういった部分でおちゃらけない姿勢がいい。要はギャグとシリアスのギャップを狙ったのではないだろうか。

●最後のキノコ雲に入る前のオチ(博士が立ち上がる)としてはどうも不自然だと思っていたら編集でカットされているんですね。どうやら博士とキノコ雲の間にパイ投げシーンが入るようです。(パイ投げで作戦室が混沌とするシーンらしいが不評だったのでカットとのこと)

(評価:★5)

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