[コメント] WATARIDORI(2001/仏)
確かな撮影技術と抑えた演出のセンスが光る、まぎれもない映画。自分が何を求めて映画を見るのか、その一つの答えがこの映画にはある。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
ユーモアがあり、スペクタクルがあり、静かな落ち着きがあり、「ああ、かわいいなあ」と目を細め、テーマがあり、生と死がある。まさに自分にとって映画のエッセンスがすべてつまっていると言っても言い過ぎではあるまい。
映像として特に素晴らしかったのは、雪崩のシーンや氷山が崩れるシーン、そしてスクリーンいっぱいに広がる無数の鳥の群れ。これらは今日、CGで表現されるものが多いが、どんな巧みなCGでも決して及ばぬ迫力があった。
そして人間の狩猟による突然の墜落や捕獲だけでなく、怪我をすれば蟹にも襲われ、そして雛鳥を奪われる生存競争の厳しさがある。それでも飛び続ける鳥達の姿のなんと美しく心を打つことか。
まぎれもなく、これまで見て来た映画の中でもベストの部類に入る一本。
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