インターネットで予告編をみたかなんかで、みたいと思って、見た映画。その割にほとんど情報もなく、キャストも知らないで臨んだ。

結局のところ映画ってリズムなんだなぁ、と再認識した映画だった。もちろん、人によって好みのリズムは違うだろうから、この映画が嫌いな人もいるだろうけど。

私は好きです。

主人公の早口(もっと英語勉強します)にしろ、映画の尺が短いところと言い、全体のリズムはとっても計算されていたのだと思う。そう考えると、台詞回しや設定の非現実性も意図的だったかな。「観ている者に先に気づかせる」、「物語が少し遅れて反応し始める」。これはひょっとしたら「観ている者にとって気持ちのいいサスペンスの公式」?

最後のオチについては、観ている間中、「これ以外にはないだろう」って思っていたのだけど(キーファー出てこなくてもいいのにとは思った。声だけで十分。その方が怖い。ごめん、キーファーファンの人達。誰でもいい、って意味じゃないです。でも、姿なんか必要ないくらいの演技してる)、そういう「オチの探り合い」のための映画じゃないと思う。

だいたい、物語としては、なんの解決もされないまま終わっちゃうし。

やっぱり「リズム」。緊張感の強度、作品の長さ、その辺のバランスは秀逸。なによりも、見終わった最初の一言は「お〜〜もしろかったぁ」だった。まぁ、これでも「長い」という人もいるとは思う。こういう緊張感に耐えられない人もいる。でも、これ以上刈り込んだら、「物語」にならないと思う。そういうバランスの部分に拍手。あとは、アイディア。やったもん勝ちなところはあるけど、「開かれた密室」をうまく使ってると思う。オチの部分は軽いけどね。でも、きっといいのだ。これでいいのだ。