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[コメント] あの頃ペニー・レインと(2000/米)

この映画には「愛」の言葉が溢れている。
緑雨

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







家を出る姉は、愛する弟に言い残す。「いつか目覚めるわ…ベッドの下で”自由”を見つけて」

姉の導きにより少年は、愛すべき世界”ロック”の存在を知り、文章に描くことの喜びを知る。「ロックは断末魔を迎えてあえいでる」「見届けるよ」

愛する世界に深く入りこもうとする少年は、同じくこの世界を愛する少女たちと出会う。「私達は音楽を愛してバンドを助けるの<バンド・エイド>」

そして、その中で特別な少女に出会い、惹かれていく。「私、決めてるの、モロッコに1年住むわ…一緒に来る?」「行くさ」

やがて少年は、バンド、そして、バンド・エイドの少女たちと旅に出る。「彼らとは寝ないわ」そう言ったはずの少女は、しかし、バンドのリーダーの「女」になった。「彼をどう思う?」「好きさ」「ラッセルは私が見込んだ男よ…彼は特別よ」

そんな少年を母親の愛が追いかける。「なぜ2人の子供を遠くへ手放したのかしら、手元に置いておけばよかった…家は楽しくない?愛してるわ…寂しいの、愛してるわ!」

旅の中で少年は愛する世界の裏側を知る。ドラッグ、SEX、仲間うちの妬みや反目、商業主義の介入。「家に帰るよ」「ここが家よ」

少年が愛するバンドは、あろうことか、少年が愛する少女を「50ドルとビール1箱」で売る。「ロックの世界で生きるのには優しすぎるのよ」

旅の終わりのニューヨーク、どん底に堕ちた少女を少年が救う。「なぜ愛されないの?」「よく聞いて欲しい、こんなこと言うのは生まれて初めてだ…君は忘れるだろうけど、愛してる、永遠に愛し続けるよ」

雷雨に大揺れの飛行機の中、それぞれの想いが爆発する。「グルーピーだって?バンドを愛したバンド・エイドだぞ!君らはペニーをさんざん利用して捨てたんだ…大ファンのペニーを使い捨てにした、分からないのか?君らは人間のクズだ…僕はペニーを愛してる!」

旅は終焉を迎える。バンドのリーダーは言う。「自由に書けよ」

しかし、その言葉は再び裏切られる。途方に暮れる弟に数年ぶりに再会した姉。「私が必要みたい」

愛する母親の下に戻った姉と弟。バンドのリーダーは少女の導きでそこを訪ねる。「音楽の何を愛してる?」「まず言いたい…すべてさ」

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男女の愛、親子の愛、姉弟の愛、バンドへのファンの愛、音楽への愛、様々な「愛」をあらわす言葉が溢れ出る。私の中のNo.1作品。

p.s. 「ミック・ジャガーが50歳で歌ってると思うか?」歌ってるんだなあ、これが。

(評価:★5)

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