[コメント] 麗しのサブリナ(1954/米)
ワイルダーとヘプバーンのナチス体験は、置き手紙・車庫・パリといったモチーフで共有される。陰影濃いオフィスでのボガートの計略は、ライトに照らし出されたヘプバーンに看破される。スクリューボール・コメディのヒロインがフィルム・ノワールのヒーローに勝利するのである。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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序盤のホールデンとヴォーズのテニスコートのシーン(室内で男女をさえぎるネット)や、終盤のボガート/ヘプバーンの会話(雨に濡れるパリの栗の木の匂いが素敵)といったセックスのヘイズコード的表現。殴り殴られるボガートとホールデンのリアクションの違い、揺れるビニールのハンモック越しのボガートのショット、割れるガラス、車、犬、公衆電話などなどなど、あらゆるところに楽しめる要素が満載。ラストシーンのボガートがチャップリンだったら、あの紳士のコートを傘で引っ張って我が物にしてしまうに違いない。
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