[コメント] ペイルライダー(1985/米)
『シェーン』と作劇の骨格は同じだけど、こちらのほうが数段カッコイイ。主人公に「牧師」という属性を持たせたことで全編が神性を帯びる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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なんたって主人公は最初から最後まで圧倒的な強さで、かすり傷一つ負わないのである。で、文字通り神出鬼没でフレームに突如現れたり消えたりする。敵方の大男はいつの間にか手なずけられている。さらに、聖職でありながら女にもモテまくる。会ったばかりの美少女に"how to make love"を教えてくれと懇願されるくらいである(このシーンはかなり思い切っているというか背徳感に満ちていて刺激的だ)。
この神性に支配され、終始フィルムにピーンと背筋が伸びるような緊張感が通っている。高くて青い空は寒々しくも美しいし、山野を疾走する騎馬の男たちと渓谷で黙々と砂金採りに没頭する人々を繰り返しカットバックして不穏さを醸し出すオープニングが秀逸。金塊と酒瓶を両の手に持って鉱山主に罵声を浴びせる男(スパイダー:ダグ・マッグラス)が哀れ悪徳保安官軍団に撃ちまくられるシーンのサディスティックさも印象深い。
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