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[コメント] 愛の嵐(1973/伊)

愛情のために死ぬのも、イデオロギーのために死ぬのもそうは変わらない。言ってみればどちらも犬死にだ。だがこの頃、美しさの頂点を極めていたランプリング、彼女とともになら犬死にを選んでもいいという衝動に駆られる。
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







本当にこの頃のランプリングは美しい。ナチの軍帽とセミヌードで物憂げに歌い踊るシーン。隠棲するアパートメントで壊れた瓶詰めのジャムを貪り食らうシーン。どれもが乾いた独特なインモラルの香りを放ってやまない。

エロスそのものがドレスを纏っているのがランプリングだ。それは抱きしめたいと願う愛らしさなどではない。劇場のスクリーン越しにストーカーまがいに垣間見ることの許しを乞いたくなる、なにか魔性のものの変容した「おんな」そのものだ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)TOMIMORI[*] ダリア ナム太郎[*] sawa:38[*]

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