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[コメント] ドライブ・マイ・カー(2021/日)

1番ずるいなと思ったのは、くも膜下出血(煙に幕か出血)で亡くなるという逃げ的設定。
クワドラAS

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







話題作ということで観た。

演劇とか文学とかよく分からないし殆ど興味ないオレからしたら浮世離れな作風なのかと序盤。 でも観始めて興味も湧いた。 とりあえずはパワーカップルの、特に妻に。変態女子高生妄想話だったり、行ってらっしゃい気をつけてチュッ(→アンアンあ〜ん)しかも戻ってきた旦那に全く気づかず(笑) 十数年前、幼い我が子を病で亡くしてしまった事とは(辛いけど)、、、関係ないでしょ。 これは単に性癖であって過去がどうこうな問題ではない(脚本家なんて基本変態じゃなきゃね) でも旦那はショックを受けながらそれを言い出せない(物語ラストで後悔) ここで演劇ディレクターの言葉「沈黙は禁です」が生きる。彼の妻は言葉を喋れない。でも手話を通じコミュニケーションは活発だ。あの家に招いての食事シーンで顕著。ここで主人公と専属ドライバーの置いてきぼり感。で、後にこの2人がまあ、分かりあう(会話で、そしてお互いの思いが)

主人公の妻と肉体関係を持っていただろう本演劇主演の男が(写真撮られたからそいつを殴って殺人)その後車中で主人公の妻に対する想いをマウンティング目線で吐露。 もうカオスですね、悪い意味で。 なぜそう思ったかと言えば、オレ的に全く主人公の妻に1ミリも魅力を感じなかったし、そもそも人ボコボコにしといてよくもまあ冷静に語れるねお前と。

だから演劇でしつこく放たれる台詞、そしてラスト「それでも生きるの。そしてあの世へ行ったら苦しみましたって言うの。そしたら晴れて楽園」みたいな。全く意味が分からなかった。それに拍手喝采な観客って(笑)

あの専属ドライバーに関しては、主人公の受け皿的ポジションで、悲惨な境遇があるというにしてもそれ以上でもそれ以下でもなかったかな。でも、北海道の雪に埋もれた実家よりも、ゴミ焼却炉での「雪みたいでしょ」のほうが彼女の心象を理解する上で切なかった。ラストの愛犬を携えてのドライビング笑みは上手く行き過ぎ感ありだけど、まあそうなって幸せ見つけられたならいいかな。

3時間ダレる事はなかったし、広島、瀬戸内海の風景も良かった。

でもやっぱ思うのは主人公の妻が健在だったら、主人公はどう対処・行動しただろうか。そっちのリアルのほうが観たいかなと。それでどうなるかは別としても、あの演劇に対する解釈はまた違ってくると。

(評価:★3)

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