[コメント] ウィーアーリトルゾンビーズ(2018/日)
これは寺山修司だ!
予告を観て気になっていたけど迷ってた映画。 けにろん&ぽんしゅう両師匠の高評価を見なかったら観逃していたかもしれない。シネスケに感謝。 だってこの手の映画って、少しでもセンスが合わないと急に冷めちゃうじゃないですか。そういう匂いがプンプンしたんです。 ところが、まぁなんと素晴らしいこと。 物語や構成はもちろん、音楽、衣装、アートワーク、8bitデザインに至るまでどれも素晴らしい。
まるで寺山修司みたいだと思った。
寺山修司は遺作『さらば箱舟』で「百年たったら分かる」と言ったが、百年たっても分からん人には分からん映画だと思う。 おそらく寺山修司は、人間の思考や思想、感情などが進化することで「分かる」と言ったのかもしれないが、現実の人間は、高度情報化と合理化のために「熟考しない」、傷つくのを恐れて「感情的にならない」という逆の方向に進化してしまった。
この映画の主人公は、まさにその人類進化系の「感情を殺した」子供たち。 おそらく『スタンド・バイ・ミー』なんか観たら「気持ち悪い」と言うだろう。 そんな子供たちの『スタンド・バイ・ミー』。
この映画はリアルだ。 今という時代を真摯に描いたリアルな映画だ。 これは拾い物。
(19.07.07 渋谷シネクイントにて鑑賞)
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