★3 | ダルデンヌ兄弟の影響強い撮影だが、なんでこの魅力的に違いない風景をピンボケにし続けるのかまるで理解できず。閉塞感の強調という観念は伝わらず近視の疑似体験でしかない。 [review] (寒山拾得) | [投票] |
★5 | この色彩、閉塞感、奥底に流れる哀しみ、、まるで佐藤泰志原作の映画群(海炭市叙景他)を見ているようだ。群像劇の舞台が古びた団地というのもキャシロフスキの「デカローグ」を思い起こさせる。すこぶる私の好みである。 [review] (セント) | [投票] |
★5 | 極端に浅いフォーカスと灰褐色に滲む4時間に及ばんとする“朦朧”のなか、4人の「どこかへ行きたい者たち」は周囲の人間からも、風景からも切りはなされ彷徨し続ける。映画とは光りの造形物であり、作るのではなく創るものだという意志を改めて突きつける剛腕。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(2)] |
★5 | 曇り空の街並も人間模様も殺伐として、どこを見渡しても心の潤いなどなさそうなのに、めったにないような瑞々しさが奔騰する瞬間があって、目が洗われるようだった。伏目がちなアップの物思わしげな無言劇が充実している。団地や路地、陸橋など没個性的な都市の舞台袖が霜枯れの抒情を帯びるのは、作家にとってそれらの場所が特別な感慨なしには想起できないほど重みを持つからだろう。たとえそれが地獄の一丁目に過ぎないにしても [review] (袋のうさぎ) | [投票(2)] |